雨に肩を濡らしていらした方へ、最初の一杯をお淹れしました。冷えた夜には、軽やかな茶葉だけでは心まで届きません。丸みのあるアッサムへ、少しだけ甘い香りの茶葉を重ね、温めたカップへ静かに注ぎます。湯気に顔を近づけたその方の肩が、ほんの少し下がったのを見て、ようやく安心しました。

飲み頃になるまで、読みかけの書簡集を一緒に眺めました。遠い土地から届いた手紙には、会えない時間まで大切に包む力がありますね。お帰りの頃には雨脚も弱まり、カップの底にはきれいな琥珀色が残っていました。温もりもまた、読書の栞になるのでしょうね。急いで元気にならなくても大丈夫です。おかえりなさい。続きは、ここからにしましょう。