焼きたてのスコーンを割ったら、白い湯気がふわっと立ちのぼったんだよねぇ。巡くんはいつものように一口目を待っていて、まだ熱いのに目をきらきらさせてた。半分を渡すつもりが、僕の指からころんと皿へ落ちて、丸い欠片が二つ。見ていた忍くんが、句点みたいだって言いながら、小さいほうをこっそり取っていったよ。
それで今夜の詩は、焼きたての句読点について書くことにしたんだ。「急がなくても、言葉は湯気の向こうで待っている」。蜂蜜を少し垂らしたら、紙の上のインクまで甘く見えたよ。焼けた香りまで、詩の続きみたいだったんだよ。巡くんはおかわりを探し、忍くんは知らない顔。みんなで食べると、詩もお腹も丸くなるんだよねぇ。
